カルシウムは人間の体内に必要なミネラルの一つで、骨や歯の形成に不可欠な栄養素です。また、神経伝達や筋肉の収縮にも重要な役割を果たしています。
カルシウムは、食品から摂取することができます。代表的なカルシウムの豊富な食品としては、牛乳や乳製品、豆腐、小魚、野菜などが挙げられます。
適切な量のカルシウムを摂取することは、骨粗鬆症や歯周病などの疾患の予防につながります。一方、カルシウムが不足すると、骨密度が低下し、骨折や転倒などのリスクが高まります。
以下に、日本とアメリカの成人におけるカルシウムの推奨摂取量を示します。
【日本】日本人の食事摂取基準(2020年版)
【アメリカ】
なお、カルシウムは骨や歯の形成に必要な栄養素であるため、特に子どもや高齢者は摂取に注意が必要です。また、摂りすぎも注意が必要で、一日に摂取するカルシウムの上限は2,500mg程度とされています。
一方、カルシウムの摂りすぎも問題となる場合があります。
カルシウムを取りすぎた場合の症状としては、以下のようなものが挙げられます。
上記の症状は、長期間にわたって過剰なカルシウムを摂取した場合に現れることが多いです。適切な量を摂取することが重要で、健康な食生活を心がけることが大切です。
カルシウムは、筋肉や神経の正常な機能に不可欠な栄養素です。
筋肉の収縮には、カルシウムが重要な役割を果たしています。筋肉の細胞内には、カルシウムが貯蔵されており、神経からの刺激によってカルシウムが放出されることで、筋肉の収縮が起こります。カルシウムが不足すると、筋肉の収縮力が弱まり、筋肉の萎縮や筋肉痛などの症状が現れることがあります。
神経の正常な機能にも、カルシウムは重要な役割を果たしています。神経細胞の興奮性を調整するために、カルシウムが神経細胞の内部に流入します。神経細胞が過剰に興奮すると、神経伝達物質の放出が亢進し、異常な神経興奮症状を引き起こすことがあります。一方、カルシウム不足の場合には、神経伝達が正常に行われなくなるため、筋力低下や痺れなどの症状が現れることがあります。